社員掲示板

木綿のハンカチーフ

上京して1年も経つと、都会の絵の具に染まっていた。
東京には、魅力的な女の子がたくさんいて、僕を揺さぶってくる。
京都にいる彼女との連絡も、だんだん面倒になっていた。
そして、とうとう僕は、3年続いた彼女との恋に、簡単なメールだけで自ら終止符を打った。会うことも、電話で話すことでさえも億劫だった。

数日後、手紙を出した。
謝罪の言葉、今の自分の正直な気持ち、
『彼女がいる』と言っても、言い寄ってくる女の子がいること、遊んでしまったこと……。
そんな、送る必要のない手紙を送ったのは、
全てを吐き出すことで、罪悪感から解放されると思ったから。最後の最後まで最低だった。

すぐに返事が来た。
『東京には可愛い子がたくさんいるだろうから、仕方ないね』
本当は罵倒してほしかった。退屈なくらい、彼女は優しかった。
『京都に帰ってきたら、また一緒にご飯でも行こうね』
最後の一文に胸が締めつけられた。
優しい文字の裏側にある、彼女の心を思うと、涙と震えが止まらなかった。

東京は、僕にたくさんのものを与え、そして奪っていった。
これからも、いろんなことを東京のせいにして、僕は生きていくのだろう。
ありがとう東京。大キライだけど、愛してる。

北岳に来ただけ

男性/38歳/東京都/会社員
2026-09-21 00:17

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