日本シリーズといえば、
オリックスの前身、阪急ブレーブスの『山口高志』というピッチャーが印象に残っています。
169cmの身長は野球選手としても、ピッチャーとしてはなおさら、かなり小柄。
その身体で、全身を伸ばすように大きく振りかぶり、まるで身体を2つ折りにするようなフォームで豪速球を投げこむ。
ストレートで4シームにかける人差し指と中指を普通は開くところ、2本揃えて強烈なバッグスピンをかけるからボールがポップする。
後年のインタビューでは、リリースの瞬間、軸足を踏んばり下半身に急ブレーキをかけることで、運動エネルギーをすべて上半身にかけ、倒れ込むような勢いもボールに加えていたという。
勢いあまって、フォロースルーでマウンドの土を指でえぐってしまうことも良くあったそうな。
広島との日本シリーズでは、選球眼とミートに定評ある四番・山本浩二が、完全なフリ遅れてボールの30cmくらい下を空振りしていて驚きました。
ただ、その投げ方の代償は大きく、常に膝と腰を痛める。毎週のように膝にたまる水を抜き、腰には太い中国針を打ったがあまり効果はなかったという。
チームドクターは「その投げ方をやめなさい」と忠告するが「豪速球でプロになったのだから今更、転向はできない。ワシのストレートがミットに収まった時の『バチーン!』という音でお客さんがどよめく。あの快感は何物にも代えられない。ワシの野球人生は"太く短く”でいい」
実際に3年くらいの実働だったが、ノムさんや門田さんなど口を揃えて「対戦した中で1番速かったのは山口高志」と伝説を残した。
そして、ずっと故障と向き合ってきた経験を活かして「キレの良い球を投げながら、故障しない身体」という指導力を買われオリックスや阪神で永年コーチを務めた。
とりわけ、山口と同じ2本指をそろえた握りの、ポップする豪速球で活躍したのは、阪神時代の教え子、藤川球児(現阪神監督)である。
コーギーモモ
男性/59歳/神奈川県/飲食業
2026-11-01 17:16

