本日の案件
私が感謝を伝えたい相手は20年前にお世話になった乗馬クラブの方々と馬です。
高校を卒業後、工場勤務の会社に就職しましたが仕事内容や勤務条件が求人票や面接等の説明と全くかけ離れいわゆる社会の洗礼に打ちのめされてしまいました。
さらに学校側も業務内容を把握していたのにもかかわらず黙っていたという事実を知って精神的にショックをうけたうえ、勤務していた工場内の環境の影響で体調も悪化し退社しました。
体調はしばらくして回復しましたがすっかり人間不信に陥った私は働かないと生きていけない現実に苦しみ途方にくれました。
そんなとき気分転換をかねたドライブの途中で見かけた乗馬クラブに気を引かれ入って行きました。間近に馬を見るのも初めてでしたがそのときに触れた馬のぬくもりが私の心を癒してくれました。
その後、頻繁にその乗馬クラブに足を運び仕事を体験させてもらい1か月後スタッフとして雇ってもらいました。
本格的に仕事を始めた当初は右往左往したり、失敗したりと悪戦苦闘でしたが先輩とフォローに助けられ、馬房(ばぼう、お馬さんの部屋です)掃除をしながら失敗にへこんでいると馬がちょっかいをかけてきたりしてみんなに救われてました。その中で仕事に対する責任感、姿勢を鍛え上げ日々努力して、いつしか若馬の鞍つけ、ハミつけ(ハミは馬の口にくわえさせる馬具です)をまかされるまでになり自分に対して自信を持てるようになりました。
その後、不況もありクラブは倒産、同業種への就職も難しく他の業種に就職しました。
全てがバラバラになり誰とも会えずにいるうちに10数年の月日が流れてしまいました。
あのときうまく伝えられなかった感謝が残ったままになってます。
あのときみんなが救ってくれたお陰で前に進むことが出来ました。弱かった心はこれだけ逞しくなり、厳しい現実と闘えるようになりましたと、同じ空の下の何処かにいるみんなに伝えたい目一杯のありがとうとともに。
今、私は現場仕事で重機のオペレーターを任され、今も学習の毎日です。
ムーンライズキングダム
男性/47歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2016-03-10 00:43