映画『ルーム』を鑑賞
映画の宣伝は監禁された母子の脱出をメインに見せますがいい布石でした、むしろ脱出後がこの作品の見所です。
監禁時は優しく、強い母でしたが監禁された7年の歳月が彼女を苦しめます。苦悩や葛藤の果てに精神的に追い詰められてしまいます。(今作品でアカデミー主演女優賞を獲得したブリー・ラーソンがこの解放前後の難しい精神状態を演じきります。)
子供も初めてみる「世界」になかなか順応出来ず見るものに不安を感じてしまいます。
(子役のジェイコブ・トレンブレイも「世界」を初めてみるという難役に圧巻の演技で応えます)
母の両親は監禁されていた7年の歳月のうちに離婚し、祖父(母の父親)は孫を直視出来ません。
救いとなるのが祖母(母の母)と祖母の再婚相手の方です。彼等の存在が母子の人生の再生のきっかけとなっていきます。
ショッキングなストーリーですが作品の根底にあるのは「愛情」だと思います。
前半で強さと優しさという親の愛を、解放後は傷ついた人に寄り添うというのがどういう事かを、ラストは子供の親への愛という全編にわたり愛を、そして、人生の再生を描く心を揺さぶる作品でした。
必見の一本ですね
ムーンライズキングダム
男性/47歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2016-05-05 00:09