寄り道案件

皆さん、お疲れ様です。

僕が仕事を終えて帰る頃は、もうすっかり夜になっています。
家に帰ろうとすると、どういうわけか気が重くなってきます。
そこで、寄り道や遠回りをして帰ります。

実は僕は、人知れず夜の安全を守っています。
暗い夜道にきれいな一人歩きの女性がいやしないか、かわいいレジの女の子のいるコンビニで事件がおきていやしないか、もし空き巣や暴漢がいようものなら、いつだってこの身を投げ出して救う覚悟はできています。
そして、それをきっかけに淡い恋が始まるところまでのシュミレーションまでできています。

かくして、今夜も夜の安全が守られたのであった...まる...と。
さて、そろそろ帰ろ...え？おまわりさん？
僕ですか？いやいや、怪しい者ではないですよ。
住まいですか？ええ、ここからちょっと離れていますが...。
え？こんなところで何をしているか？
いや、帰る途中でしてですね...女性が...事件に...いや、事件はまだ起きていないんですけどね。
いや、ただ、夜の安全をですね...。

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