格言ではないけれど
私が恋をしたのは、半年後までの期限付きで東京に暮らしていた時のことでした。親の介護でそれまで暮らしていた東京から故郷へ。やり残したことにけりをつけて、諦めをつけて、帰る準備をしていた頃でした。彼を好きになってしまった。半年後には別れるか、遠距離か、どちらか選ばなくてはならない。このまま友達でいれば、少なくとも傷つかずにすむ…と、毎日ぐちゃぐちゃになるまで悩みました。それでも彼は、そんな面倒な、ややこしい境遇の私を受け入れ、愛してくれました。告白をまっすぐ聞いて、私の手を握ってくれた彼に、私は言いました。「私の人生に、ようこそ。」…結局、実家は私の初めての彼氏に大いに沸き立ち、東京に留まり結婚。故郷へ帰る話は白紙になりました。あのとき好きだという想いを殺していたら、私は今となりにいてくれる素敵な男性と、素晴らしい人生を歩むことができなかったと思うと…。恋は、好きな人を人生に迎える尊い経験ですね。
モチヤッコ
女性/42歳/東京都/会社員
2014-05-26 14:51