映画『イレブン・ミニッツ』を鑑賞
作品は都市に暮らす人々の午後5時から5時11分までの僅か11分間のリアルタイムサスペンスの群像劇。登場人物達のバックグラウンドの説明などもなくありふれた日常の時間を往復しながら欲望や嫉妬、憎悪、実直などのそれぞれの時間を写し出します。
物語の要素だけでも惹き付けますが作品は見ている側の視覚(CG,スマホのカメラ、監視カメラ等)や聴覚(鐘の音、飛行機の轟音、サイレン、音楽等)を揺さぶり、いくつかの「?」をちりばめ感性を刺激してくれます。
10分の間を行き交いラストの1分で全く関わりのない人々の人生が集約していき時間は5時11分に・・・。
作品からは運命のいたずらというより突発的に不条理な事が起こる現代社会を感じ、ポーランドに生まれ、戦争や体制に翻弄されてきたスコリモフスキ監督の人生観もあるのかなとも思いました。
一回の鑑賞では掴みきれてないだろうなぁ、またDVDで見直しして見たい作品でした。
「未来はわれわれの想像力のなかにしかない、確かなことなどなにひとつとしてない」
イエジー・スコリモフスキ
ムーンライズキングダム
男性/46歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2016-09-04 23:07