映画『アスファルト』を鑑賞

舞台は郊外の寂れた団地、常に鉛色の空に覆われた寂しそうな映像ですが物語の温かさを際立たせます。
描かれるのは同じ団地内で平行して進む決して交わることのない3組の出会いの物語。
　訳ありな雰囲気の夜勤の看護師といろいろな事情で夜型生活を送る中年男のロマンティックコメディー。
　鍵っ子の少年と落ちぶれた女優の相互補完的でいて、関係性が逆転していく脚本の妙を感じる再生のドラマ。
　何故か団地の屋上に不時着してしまったNASAの宇宙飛行士と息子が刑務所に入っている移民の女性との疑似親子的なドラマ。
作品は初対面の人々による孤独＋孤独の出会いが描かれ、絆が育っていく過程の描きかたが素晴らしく、作品は幸せのヒントが私たちが思っているよりも溢れていることを教えてくれます。
そして、孤独とはだれかとつながりたいという願望なのかなと感じました。
決して劇的でもないけどじんわりと温もりが伝わる秋にぴったりな雰囲気の作品です。

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