映画『エル・クラン』を鑑賞
作品は80年代前半、軍事政権から民主制へと移行と国政が過渡期のアルゼンチンで起きた家族ぐるみによる誘拐殺人事件を描いています。
犯罪家族の作品というと「アニマルキングダム」という作品のような「いかにも」という顔ぶれを想像しがちですが一家は傍目に普通の家族。お互いを助け合い、思いやるその姿が写し出されていましたが、その家に誘拐した被害者を監禁しているのです。主犯の父親が妻を思いやり、子供に声をかけながら監禁部屋に食事を持っていくシーンにゾクッとしました。
しかし、この父親は悪行をしている自覚が無いよう。全政権下で暗躍し、同じ事をしていたので目的が「国のため」から「家族のため」に変わっただけで他人を傷つけ家族を養う事に変わりがないのです。そうして政権下からの裕福な生活レベルを維持していきますがあるきっかけから歯車が狂い出します。
作品は「家族」や「人間」の部分だけでなく軍事政権がもたらしたものも見え、それでいて内容から連想するような暗さや重苦しさもなく惹き付けられる奥深い造りです。
その他に流れる音楽が印象的です。シーンと対照的でいて、効果的な選曲にこういう作り方もあるのかと勉強になりました。
衝撃的なラストからのエンドロールで観られる家族のその後まで目が放せません
ムーンライズキングダム
男性/47歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2016-09-25 22:56