ピエールさん
お疲れ様です。
一昨日、混雑の中、まるでトコロテンが押し出されるように『ダリ展』を鑑賞したモモですw
帰りは美術館からほど近い、老舗のビストロへ勉強にいきました。
創業40年。
推定70歳の老ムッシュ(フランス人)は健在。
数年前、うちの店にも食べに来ました。
そんなこと忘れてるだろうと、同業者の空気を消してコソッと、お店に入る僕。
「アレー!ドウシタノー!キョウ ヤスミ ナノー?」
さすが!すっかり、面が割れとるw( ̄▽ ̄;)
シゴトはほとんど若い衆にまかせ、常連さん達に愛想を振りまいているだけ…の、ように見えて、実はすべてのテーブルに目配せ、スタッフに確認し、お客様に声をかけ、老齢に鞭うって忙しい。
若い子たちもビシっ!としている。
後で聞いたら怒らせるとかなりコワいらしい(笑)
モノのわかった年代のお客様が多いことはあるけど、皆さんリラックスしている。くつろいでいるけど崩れない。実はお客様もムッシュが上手くコントロールしているのです。でもお客様は「伯父さんちに遊びに来た」ぐらいにしか思ってないでしょう。
料理も奇をてらわない、伝統のビストロ料理。クラッシックなテリーヌや肉のローストにブイヤベース。ストレートに「うまいなぁ」と思わせる料理で力がある。
手入れの行き届いた数種類のチーズ。
選びきれないほどのデザート。
わずか30席あまりのビストロで。
このシゴトを40年もキープしてることがスゴい。
隣の老夫婦が帰り際、僕に軽く頭をさげて「じゃ、お先に…」と、ご挨拶いただいた。まったく他人の僕に。
確かに欧米では普通のこと、だけども。
これには参った。まるで敵わないや…
うちの店でもこういう醸成された文化はまだ、ありません。
お店が長い時間をかけて、そういうメンタリティのお客様ばかり集めてきた。あるいはそういうお客様との関係を作ってきた。すべてはムッシュの人生そのものなんですね。
8年生のうちなんか、まだヒヨッ子だなw
あと30年で今のムッシュに追いつけるだろうか。。。
コーギモモ
男性/58歳/神奈川県/飲食業
2016-10-11 05:45