社員掲示板

映画『ある戦争』を鑑賞

先週に鑑賞したもう1本を紹介
作品は戦争を見つめ、民主主義の名の元に巻き込まれていく市民の姿を描き戦争がもたらすものを写します。

監督はデンマークの方で個人的にデンマークの戦争映画は描き方が良いと思ってます、欧米のような派手さがないけど真に迫る空気感を感じます。※同国の戦争映画というと「ある愛の風景」、ドキュメンタリー作品の「アルマジロ」が知られています。

アフガニスタンの平和維持活動のため祖国に家族を残し命懸けの任務にあたる主人公が率いる部隊はパトロール中、タリバン軍の襲撃にあう。
重傷を負った部下を救うため爆撃命令を下すがそのために子供を含む多くの一般市民の命を奪ってしまい、彼はその件で軍事法廷で裁かれることに。
作品は前半現地と同時に平和な母国に残された妻と子供達の暮らしを並行して写す、この対比が裁判シーンに効いてきます。
裁判が始まる後半は家族のドラマとなっていきます。
罪の意識と家族のそばにいられなくなる将来の不安に苦悩、家族も主人公を失う不安に苦しむ
裁判では検察側の厳しい追及に鑑賞者は戦場シーンを観たあとだと敵意を感じてしまいますが、検察は収集した証拠を元に法にのっとり職務を果たしているだけ。
土台、混沌のなかの戦場での判断を裁くのは不可能に近い。(明らかな暴力は別として)
ましてや相手は人間の盾(たとえ幼い子供でも)を多用して攻撃してくるのだから。

裁判では「世界が望まない方向」というセリフがあるが世界は既にその方向に浸かりだしている、戦争は誰しも望まないが戦争は無くならない。そして、戦場にいるのは戦争を起こした張本人達ではなく平穏な暮らしをしていた市民。
命を落とすのも、命を奪うのも本来ならば平穏な暮らしを送っていたはずの人々なのです。
これは我が国にとっても対岸の火事ではないのです。自衛隊に関する法改正が議論されています、もし同じような事があったら・・・・と思うと。

ムーンライズキングダム

男性/47歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2016-10-31 00:24

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