夜中に落とす下らない楓希劇場
それはとある雨の日の事だった。仕事を終えて帰ろうとした俺は、外に出た所で座り込んで小さく震えている男を見付けた。気になった俺は、取り敢えず二人分の傘を差してバッグを肩に掛け、男に近付く。「どうしたんだ」ずい、と片方の傘を差し延べて話し掛けるが、返答は無い。何か呟いていたとしても、雨の音に掻き消され、聞こえない。それ程強い雨の中、男は何故震えているのだろうか。興味を抱いた俺は、その体勢のままずっと男を眺めていた。 †続かない†
楓希
女性/38歳/東京都/鬱 / ふき / SRC退職 / 普通の妖怪に戻りたい
2014-06-15 00:31