坂の途中の家
角田光代氏の作品です。
読みかけですが、誰かに言いたくてたまらなくなったので。
読んでいて動悸がしてくるような気分になります。
母乳崇拝や、母性本能といった神話が母親を追い詰めて行く様子。
夫の無理解、それは男女の考え方や感じ方の違いだとわかっていても、孤独感が募る原因になるところ。
生々しい描写の一つに、ラップをかけたご飯の水滴が消え、油が浮いてくるというところがあります。
心を踏みにじられているように感じる瞬間です。
悪気はない、それがわかっているのに言いようのない悲しみが怒りになり、憎しみになり…
読んでいて辛いです。
でも、読むことでわたし自身の救いを求めているのかもしれません。
ふとどぜう
女性/39歳/東京都/会社員
2016-11-08 14:05