ミッドナイトガッパーナ
⑤ターニングポイント その3
面接する事となった、おいしい紅茶。事務所に来て「よろしくお願いします!」と言った彼女は笑顔が引きつり、目からレーザービームが出そうなくらい緊張していたので「これじゃ、話も聞けん」と思い「とりあえずファミレス行ってコーヒー飲もうぜ!」と社員全員を誘って移動。彼女は( ゚д゚)という顔をしていましたが、コーヒーを飲みながら「談笑」しているうちにだんだん落ち着いて来ました。当然僕は礼儀や作法、店員さんへの話し方をチェックしながら一般常識があるか見てました。
事務所に戻ると、当時大阪の団体から移籍して来たばかりの女性(現在は常務)が「私が面接していい?」と聞くので「いいけど、何で?」と尋ねると「興味があるんです」と言うので任せました。
10分くらいして面接した女性が僕に「ねぇ、うちで引き取れないかしら?」と相談して来ました。「社長。多分あの子はうちの会社と相性がいい。絶対うちに入れた方がいい」と言うので「どの辺が?」と聞くと「多分あの子は、群がって仕事するんじゃなくて、自分で考えて、ペースを作らせると、あっという間に仕事を覚えるよ。うちみたいな会社の方が合うんじゃないかしら」
…この面接した女性。僕が彼女を入社させた理由が「高い営業能力」と、この「人を見抜く能力」でした。「お前が言うなら間違いないなぁ。じゃちょっと俺も話して決めるか」僕はもしおいしい紅茶を仲間にするならどうしても確認したい事があったんです。
「まず…君はきっとご両親を見てうちの会社に惚れ込んでくれたのだろうけど。例えば夢を掴んで店を出して、毎日頑張ってるけど、結果が全く出ていない経営者に君は『あなたは経営者の資格がありません』という【鬼の一言】が言えるかい?」と質問しました。すると彼女は「はい。言えます。私はそれが相手にとってベストだと判断したら言います。それが仕事だと思ってます」と即答しました。この質問は今でも面接で使うのですが、後にも先にも彼女程ハッキリ返答した人はいません。
「まぁ、わざわざ投稿してまでうちに入ろうとしたんだし…断る理由もないか。一緒にやりましょう」という事でめでたく採用となったんです。
「で、何か質問は…」と聞くと「あの…実はちょっと…」一つ忘れていた事があったんです。
…つづく
貴久&ガッパーナ
男性/46歳/千葉県/蕎麦屋専門のコンサルタント (社長さん)
2016-12-01 22:59