ミッドナイトガッパーナ
⑥ターニングポイント その4
間が開いちゃった(*´3`*)ゞ
さて…おいしい紅茶に関して忘れていた事…それは「ご両親が反対するのではないか?」という事。採用決定時点でご両親に説明を全くしていない状態…とりあえず近いうちに報告に行けばいいじゃん!という事でその場は終了。
それから一週間程して、僕に一本の電話が。彼女のお父さんでした。「社長?なんか娘が大変なご迷惑をおかけしたそうで、申し訳ない。あいつじゃ勤まらないから、無かった事にして欲しい」との事。
やっぱり来たか…そうでしょうなぁ〜。お父さんにしてみれば、僕らがやっている仕事を実際にクライアントとして見て、この仕事を自分の娘が出来るか?と考えれば「店の手伝いもロクにしなかったクセにこんな仕事出来るわけない」と即答するだろう。
本人を呼んで社員みんなと少し話をしました。嫁さんが「どうしたいの?」と聞くと「この仕事がやりたいです。もう成人してますから、父は関係ありません」…これが一番困るんです。彼女にとっては「嫌いなお父さんに邪魔された」くらいなのでしょうけど、こっちにしてみればお父さんはクライアント。せっかく積み上げた関係が崩れてしまうのは避けたい…。何より親との関係が良くないのが気になったんです。
「どうしようかなぁ…」と悩んでるとお局様が「お前さぁ…自分だってお父さんの姿見て蕎麦職人を仕事に選んだクセに、何でこの子の気持ちがわかんないの?何とかしてやれよ!」
僕が職人を目指したのは小学校4年生。親父が「なぁ、自分で蕎麦屋やれよ!いいぞ〜結婚して、家族でさ仲良くみんなでやるんだ!楽しいぞ〜」と言われた時に「あ、俺は蕎麦職人になる為に産まれて来たんだ」と何かスイッチが入ったような感覚を今でも覚えてる…親父は僕が高校に進学した直後から自分が持っているあらゆる知識と技術を僕に叩き込んでくれました。あれが僕のターニングポイントだろう…もし、彼女のターニングポイントがこの出会いだとしたら、俺は親父にしてもらったように、彼女の為にも出来る事はやるべきだろうし、たとえ結果が良くなくても、やらないときっと彼女も僕も後悔する。
「わかった。一緒に君津行くぞ。俺が話しよう」 …周りが「よっ!社長!」「男だね!」とおだてる中「…言っちゃった」と思ってた僕…。そして彼女とお父さんの所へ…つづく。
貴久&ガッパーナ
男性/46歳/千葉県/蕎麦屋専門のコンサルタント (社長さん)
2016-12-05 23:14