テキトーな料理
『あのさ〜、チャチャっと炒めた野菜とか食べたいんだけど。そういうメニュー無いよね?』
「テキトーで良ければ作ろか?」
『うん、テキトーでいい。値段もテキトーに付けていいから』
「野菜だけでいいの?」
『そうよね〜、何か旨味が欲しいかな』
「ベーコンでいい?」
というわけで、53歳のおばさんのために58歳の私がテキトーな野菜炒めを作ることになりました。
半玉残っていた玉葱、黄色のパプリカ3分の1、スナップエンドウ7つ、厚切りベーコン60g、にんにく一片。
生憎と葉物野菜が何も無い。
スナップエンドウの大きさに合わせて材料を切る。にんにくだけは薄くスライス。
フライパンにオリーブオイル垂らして、にんにくを弱火でゆっくり香り出し。
玉葱とベーコンを入れたらクミンパウダーを振って、火を中火にして20秒くらい。スナップエンドウとパプリカ投入。30秒くらい炒めたら塩と胡椒をバッパッパッ。
皿に盛りつけたら赤い色が無いことに気づき……今更もう遅い。
目の前にあったミニトマトのピクルスを2つのっけて誤魔化した。
「こんな感じですけど。ゴメンね、今日キャベツとか無くって」
『お〜〜!てんさぁ〜〜い』
冗談だとしても、食べる前に褒めないでください。
メニューに書いてないテキトーな野菜炒め、500円頂きましたけど、後で原価計算したら600円でもよかった。
まぁいいや。
鴻の親父(おおとりのおやじ)
男性/66歳/埼玉県/居酒屋やってます
2016-12-22 01:37