映画『ブルーに生まれついて』を観賞
作品で描かれるのはジャズ・トランペット奏者の主人公チェット・ベイカーの人生の一部の時間(1964年からの数年)
この頃はジャズ界のジェームズ・ディーンと呼ばれスターとなるもにドラッグに溺れ、その絡みのトラブルからキャリアの危機となる大怪我を負ってしまいます。しかし、彼はトランペットを離さずカムバックを果たします。
作品はドン底から這い上がった物語というよりは人間の心を丁寧に描いたヒューマンドラマで、トラブルから沢山の物を失う彼の復帰に大きな支えとなる女性とのラブストーリーが作品の感動に深みをもたらしますが逆に彼女への依存も大きかった・・・結果論ですが。
苦しみながらもやっとの思いでたどり着く人生を左右する運命のステージに立つ前に訪れる「決断」
想像を越える重圧の前に選ばなければならない分かれ道。
しかし、なんという残酷な選択をさせるのだろう・・・。
成功への欲望=心の強さということではなかった、彼の音は彼の脆さというか繊細さが奏でる心の音で、その音で得た名声はさらに彼を蝕むことになってしまいます。
人生はかくも切ない。
ムーンライズキングダム
男性/46歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2016-12-23 21:41