映画『皆さま、ごきげんよう』を観賞
フランス革命の時期から近代の何処かの国の戦争へと移り
そして、作品のメインとなる現代のパリへ。
なんの脈絡もないプロローグから始まる不思議な出だし
写し出されるシーンもギロチンや戦場など残酷なはずなのにどこか滑稽に描かれています。
(なぜか戦場の従軍している司祭様はカストロ氏そっくり(笑))
パリの街に舞台を移してからは街て生きる沢山の人々を描いています。バラバラな一人一人の人生を繋ぎ合わせながら流れる時間、それぞれの物語は無関係なのですが妙に違和感なく繋がっていき、まるでパリの街を覗き見している感覚で人間の営みを楽しみます。
作品は社会風刺をさりげなく描きますが緊張感よりもどこかくだけた雰囲気が作品内に漂いますが、人間の犯した失敗は遠い昔から繰り返され、今もなお続くことに「はっ」と気付かされ、プロローグが活きてきます。
よく見ると数人の役者さんはいくつもの役を務めるあたりに注視すると深く楽しめます。
そして、キャストにも注目です。
苦しくても人は生きていく希望を見出だそうとします。
音楽を楽しんだり、恋をしたり・・・・。
実に味わい深い人間讃歌でした。
『冬が来た。
空は曇り、花はしおれる。
それでも歌を歌ったっていいじゃないか。』
ムーンライズキングダム
男性/46歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2017-01-08 21:43