映画『たかが世界の終わり』を観賞
12年ぶりの帰郷となる主人公
彼はある事を告げるため、久しぶりに家族のもとを訪れます。
作品はある日のひとときを舞台に描く家族の会話劇です。
和やかな時が訪れるのかと思いきや暴力的に互いを傷つけあう家族になんでそうなってしまうのか、と頭を抱える心境になります。
12年の隔たれた時間がそうさせたのか?と思っていましたが物語が進むにつれいろいろ察することができます。
どこかぎこちなさを感じさせるそれぞれの距離感、彼が家族の元を離れた理由やそれにより一家に訪れたであろう波紋、兄の憎悪・・・・。
観賞している側は冒頭で主人公が家族の元を訪れる理由を知るので伝えられるのか?とハラハラしてしまいます。
作品を観ると思うのがアップが多いこと、仕草や表情を際立たせ内面をくっきり浮かび上がらせます。そして、主人公の沈黙も実に印象的。
さらには各シーンの映像の美しさに加え音楽も魅力的で効果的。
人間の内面のリアルを追求し、芸術を融合させた面白い作品でした。
誰にもその心の叫びは届かず
流れる涙は何処にも行き着かず
全て愛だったのに。
ムーンライズキングダム
男性/47歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2017-02-19 21:21