蕎麦
仕事の帰り道に蕎麦屋を発見。
「こんなところに蕎麦屋なんてあったんだ…」
普段なら気付かずに通過してしまうような大通りの右側。先で転回して店に向かった。
時間は20時を回ったあたり。暖簾はまだ出ていた。
21時まで営業、いける…。
店に入ってお品書きに目を通す。
『当店のせいろは2枚盛りです』
こういう店はだいたい蕎麦の量が少ない。
セット物の欄に目を移す。
『ほほう…、1枚盛りと天丼、合わせせいろか…』
注文を済ませトイレへと向かう途中、ボンクラ二世総理の写真が飾ってあることに気づいた。
トイレから戻りお茶をいただく。
『うまい。そして、濃い。』
料理が運ばれてくる前にお茶を飲み干してしまった。
料理が運ばれてきた。
やはり蕎麦の量は一般的な街中の蕎麦屋の中では少ない。
まずは一口。
若干掴み過ぎた感は否めないが一気に頬張る。
と、おもいきや、
若干かたゆで気味だった。
『そりゃそうだ…。』
今度は少しだけ掴み一気にすする。
『うん、蕎麦の香りが…』
と、おもいきや、
お茶の味が残っていた。
『そりゃそうだ…。』
気を取り直してもう一度すする。
と、おもいきや、
お茶の味が残っていた。
残りはわずか…。
蕎麦つゆにネギをたし、山葵の味を確かめて、山葵もつゆの中に入れた。
もう一度だけつゆを付けずにすする。
『うん、蕎麦の香りが…。』
と、おもいきや、
山葵の味しかしなかった。
気を取り直して1センチほどつゆにつけすする。続けてネギを口の中へと誘う。
と、おもいきや、
山葵が一気にきた。
気を取り直してもう一度…、
と、おもいきや、
最後だった。
そのまますすった。
こうミックスする、と思った。
少しだけ寒気がした。
日本人に生まれて良かったと思った。
みっく。
男性/45歳/千葉県/アホだけど良いオトコをめざしちゃうハッピーなドライバー略してアホ
2017-03-05 21:41