映画『未来よこんにちは』を観賞
「ユズリハ」という木があります。
春先に若葉が育つと前年の葉が入れ替わりに落ちていくこの樹木は葉の入れ替わりのサイクルが他の落葉樹に比べ短期間で行われ、譲りゆくさまがはっきりしていることからこの名がつけられました、縁起物として飾られることもあるようです。
『未来よ こんにちは』を観賞していてなんとなくこの樹のことが浮かびました。
作品の主人公である中年女性は哲学の教師として教育や執筆活動に取り組みながら二人の子供も育て上げ、長年連れ添った夫もいて実に理想的な歩みに見えますがまさかの展開が彼女に待ち受けます。
突然訪れた離婚、母親の死、出版社との契約も切られるなど彼女の運命を多くの事が揺さぶります。
作品の予告で「孤独」を印象付けているようにあれだけいろいろな事が起これば精神のバランスを崩しそうですがそういったシーンはあまり描くこともなく、心の揺れは僅かにみられるくらいで、主人公は自身に起きる出来事を受け止めその歩みを止めません。
作品の流れから監督の描きたいことが孤独による苦悩からの・・ではなく別にあるということを感じました。
人生についての大いなる意味のような。
幸せ、自由、生と死、出会いと別れ、新しい命・・・。
ヒロインの人生の一部分を切り取り、時折ユーモアを交えながら描く人生と幸せについての授業は緩やかでいて、揺るぎない芯を感じました。
哲学が好きな方は楽しめるかも。
ラストに流れるフリートウッズによるUnchained Melodyが実に心地良い余暇に包んでくれます。
何が起きても、自分が立ち止まっても、時はとめどなく流れる
人は止まったままではいられない。
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ムーンライズキングダム
男性/47歳/千葉県/Come live with me ~共に生きよう~
2017-04-16 22:15