その先。

例えば顧客様の「いいね！」とか「大丈夫です！」とか、飲食で言えば「美味しい！」などの感想は、１００％の本音では無い、本心からの言葉ではない、と私は常日頃から思っています。こちらを目の前にして、顧客様が小言すら言えない雰囲気を作ってしまっている状況は、相手は元より自分自身にも不幸な状況だと私は思っています。クレームの全てが有り難いとは言えませんが、少なくとも親しいお得意様や主要な取引先様などがこちらに対しクレームや批評を遠慮なく言えない状況というのは、お互いにとってある意味不幸な状況だと私は思っています。なので私は時として顧客様に対しクレームをつけます。「そのような社交辞令的なコメントではなく、その先のあなた様が少しでも心に思っている不満がありましたら遠慮なく仰って下さい…」と。
向こうからしたら「この男、相変わらずめんどくせえ奴だなぁ、これでいいよって俺は言ってるんだけどなぁ…」と、しょっちゅう思われてますけど構いません。ほんの数％だとしても、不満を持ったまま帰られてしまう方が、そちらの方がよっぽど私は悲しいですし、それを聞き出せなかった自分自身が情けなくなりますので。

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