おごりおごられエピソード
まだ20代前半だった頃の話です。
ちょっと気になる10歳年上の男性に「一緒に映画を観に行こう」とデートに誘われ一緒に映画館へ。
同じ東京でも私は千葉に近いエリア、彼は神奈川県に近いエリアに住んでたのですが、彼が仕事で疲れているということで私は片道800円かけて彼の地元で映画を見ることになりました。
映画館で見たい映画を決め、窓口でそれを告げた後窓口のスタッフが「本日は映画の日なのでお一人様1,000円です」と言われたので、ここはデートに誘われた身だし、彼は10歳も年上だし、安い日だし、片道800円かけて来ているので、払ってくれるのかな〜と思い3歩ぐらい下がってお金を払う彼を見ていました。
彼はお金を払ってこっちに来たのですが、彼も窓口のスタッフも私のことをじっーっと見つめます。
なにかなーと思って、ちょっとぼーっとしていたら窓口のスタッフが申し訳なさそうに・・・
「すいません。お一人様分しかいただいてませんが・・・」っと。
恥ずかしくなった私は、慌てて1,000円を窓口スタッフに払いました。
私には1,000円を払う価値も無いのかと思うと、映画の最中に悲しくなってしまい、泣いてしまいました。
その涙に彼は気づくことなく、映画を終え、悲しかった私はもう帰ることにしました。
帰りに彼から「なんで帰っちゃったの?」とメールが。
そこで私は「1000円も払う価値がない女性と思われたようで悲しかった」と伝えたところ・・・
彼が「二人で1000円って店員が言ったと聞こえた」と信じられない回答が。
私が1000円払いに行っているのも見ていたのになんて白々しい嘘を付くんだろうと思い、100年の恋も冷めてしまいました。
たかが1000円、されど1000円。今考えると笑えちゃうけど、その当時はなんであんなに悲しかったんだろう〜笑
テク巻く麻耶子
女性/43歳/東京都/会社員
2017-07-19 18:04