「本部長、泣きついてもいいですか？案件 〜涼しくなるような恐怖体験〜」

本部長！秘書さん！社員の皆様お疲れ様です。

これは私がハタチの頃、12歳年上の彼と付き合っていた時のお話です。
ある日、彼が突然なんの連絡もなく、海外旅行へ行ってしまいました。
詳しいことは教えてくれず、ただ「来週の土曜日の20時に空港に着くから迎えに来て」と言うのです。

たくさんの疑問を抱きつつ空港の待ち合わせ場所に定刻にいると、カバンを背負い、キャリーバッグを引く彼が登場。さすがに1週間近く海外にいただけあって、荷物も多いのです。
私は「持つよ」と、彼からキャリーバッグを受け取って歩き出しました。が、ふと横を見ると彼がいない。あれ、どこだろう、と振り向くと私より15メートル程後ろに俯きながら立ち止まっていました。

不思議に思い、近づく私に彼は5メートルくらい離れたところから「サトウさんと、旅行に行ってきた」と言うのです。そのサトウさんは、彼が私と付き合う前に憧れていた、頭が良くて、スラッとしていて、キュッとお尻が小さくて、ブスで性格は悪いけど、でも、エロいカラダをしてる女性。

何も言えずにいる私に続けて「でも、一線は越えてないから」と言い、彼は泣き始めました。背中を丸めビスビスと泣く、身長190近いおっさん…なんと滑稽なんでしょう。
「デカイ声で恥ずかしいこと言ってるんじゃねーよ。泣きたいのはこっちだよ」と心の底から思いました…あの時は本当に悔しかった。そして今思い出しても怖い体験…‪( ¯ω¯ )‬

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