恐怖体験案件

全寮制の高校だったので、「七不思議」的な話は幾つもあり、夜な夜な部屋に先輩が怖い話をしに来て、一年生を震え上がらせていました。
そんなある日、夜中に同級生が「金縛りだー！」と叫び、宿直の先生まで巻き込む騒ぎになりました。
青い顔をして怯える同級生に、その先生は優しく「足がつっただけだから、水飲んで寝ろ」と言いました。「布団にのし掛かる生徒の霊」の話を真に受けた彼は、こむら返りを金縛りと思い込み、叫び声をあげてしまったのです。
翌日から、そいつのあだ名は「ビビり」になりました。

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