四六時中やってくる
私は救急病棟・救急外来で働いてます。
そこで四六時中やってくる症状は嘔吐・下痢・発熱です。特に子供に多いです。
この3つの症状で必ず確認することがあります。
それは脱水の有無です。
脱水は重症化すると腎障害(腎臓への血流が減り腎臓がダメージを受ける)、四肢の脱力(Naなどの筋肉を動かすもとになる電解質が減り、筋肉が動かせなくなる。)、意識障害や痙攣(脳血流の減少や電解質異常などが原因)を起こす可能性があります。
脱水を判断するために幾つか質問と観察をしていきます。まず①意識障害が出ていないか。ぐったりして声をかけないと目が開かない、活気がない状態ではないか。②水分の摂取量が減少しているか、水分が摂れるか。嘔気が強いと水分を摂りたくても摂れない場合があります。③口渇や皮膚の乾燥がないか。水分が足りないとこの症状が出る場合があります。
④尿が出る回数が減っていないか。尿の原料は血液です。脱水になる→血液の水分量が減る=全体の血液量が減る→腎臓へ流れる血液量が減る=尿の原料が減る→生産される尿が減る→尿が出る回数が減る。といったメカニズムで脱水になると尿が出る回数が減っていきます。
救急外来のトリアージ(緊急度判定)では、この4つの症状とバイタルサイン(血圧や脈拍などの数値)を合わせて脱水の評価をしていきますが①の症状が出ている時点で重症の可能性があると判断し、バイタルサイン測定後、すぐ診察になります。
治療としては、点滴で水分と電解質を補給し、症状が軽快したら帰宅になるケースが多いです。しかし重症な場合は入院になるケースもあります。
油断できない脱水、脱水の兆候が出たらすぐ病院へ行きましょう。
特に発熱や下痢・嘔吐がある場合、またこの時期は熱中症による脱水に気をつけましょう!
特に子供と高齢者は要注意です。
長文失礼しました。
snowdrop
女性/36歳/神奈川県/看護師
2017-07-30 18:02