案件
皆様お疲れ様です。
23歳の頃、韓国のダムで仕事をしていた時、ダムの職員さんや村の人達とたいへん仲良くしていただきました。様々な食物をご馳走になったり、飲めない私にお酒のプレゼントを用意していただいたり、16歳の高校生の娘さんを嫁として連れて行けと言われたり…(将来ある娘さんが出張ばかりの自分のところ、まして日本に嫁がせては寂しいから駄目ですよと丁重にお断りしました。でもドキドキするくらい可愛い娘さんでしたが…)
そして日本に戻ってきたある日、郵便局から国際郵便で荷物が来ているけど配達しますか?との連絡がありました。配達をお願いして、届いたものを見ると、たしかに包み紙は赤黒く汚れていて酸味とニンニクの匂いがしていました。開封すると煎餅を入れるような大型缶で蓋がハンダ付けされているのですが、その一部が内部の圧力で壊れて汁が吹き出していました。工具で缶を解体して見ると中には大量のキムチが…
到着した日には辛くてキムチが食べられず、お湯で洗って食べる姿を見て、皆笑っていましたが、ひと月経って帰国するときには誰よりも辛いものが食べられるようになり、「お前は韓国人よりも辛いものが好きになった」と皆さん褒めてくださいました。そして、秋になって漬け込んだ最初のキムチを送ってくれたのです。当時は真空パックのキムチなどありませんので、新物のキムチをビニール袋に入れて、缶に詰めて、密閉のためにハンダ付けしてくれて送ってくれました。
でも技術屋から言えば、ハンダ付けの熱でビニールが溶けて、穴が空き、内部にキムチの汁が漏れ、さらにキムチは発酵食品ですので、発酵が進むとともに内部にガスが溜まり、缶の内部圧力が上がり、航空貨物室内でさらに減圧されたため、ハンダ付けの不十分な箇所が壊れて汁がガスとともに吹き出したという状態であることは想像がつきました。
でも彼らの気持ちが嬉しくて、発酵が進んだ酸っぱいキムチは一部をそのまま食べて、残りは炒め物と鍋にして全部いただきました。
でも赤黒く汚れた臭い荷物、生首でも入っていたらどうしようか?そのまま捨てようか?とも少しは思いました(笑)
FUJI2
男性/66歳/東京都/自営業と自由業は違うんだぞっと…個人事業主さまは言ってみる~
2017-08-02 13:14