ひとり。
ホームシックみたいに、息子達の鼓動を聞きたい。
声に触れ、温もりを撫でて、言葉を感じたい。
錨のない桴、縄のほどけいく私は、バラバラになってなにもかもをなくしそう。
つなぎとめられたい。
じゆうになりたい。
ふれたい。
さわられたくない。
ひとり。
自分すらもてあまし。
夢のように儚く漂う、藻屑程の価値もないこの命(じかん)。
わたしはいつもひとり、あなたをみつけられず、命は枯れいく。
あなたはいつもひとり、だれものぞまずに、命は果ていく。
時間はいつもひとり、たえず過ぎ去って、命は流れいく。
夢はいつもひとり、永く待ち焦がれて、命は散りいく。
命はいつもひとり、誰かとひとつに還るように、死は常に傍に。
希望はいつもひとつ、死が別離を訃げるまで。
生きていこう。
手を握る時も。
影が重なる時も。
活きていこう。
夢をなくした時も。
笑顔に疲れた時も。
いきていこう。
ただひとつ、わたしの生きる道を。
ただひとり、わたしの最期の時まで。
願わくば、あなたに微笑みと幸せが、花となりて咲きますように。
黒白熊猫
男性/40歳/埼玉県/しろ
2017-08-08 21:00